恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「今回来てくれるバンド、調べてみたら結構評判いいんだよね。
沢村さんの友達に感謝だよ。絶対盛り上がるし」
「そう伝えておきますね」
ステージ上には、ヒップホップのダンスを披露している4人の男子。
一般の人もチラホラ混じる観客は、だいぶ盛り上がって見えて、安心する。
午後からはもっとお客さんも増えるし。
きっと成功する。
そしたら本宮先輩も喜んでくれるかな。
そんな事を考えながら有志4組目までを見て、校内の見回りに向かう。
さすがに料理を出すのは大変だからって理由で、飲食店は禁止してある。
それと関係して今日だけ特別に一般開放されている食堂。
パスタやカレー、スイーツまで用意してある食堂は、遠目に見ただけだけど、かなり賑わってるみたいだった。
キッチンに立つのは、バレー部とバスケ部の生徒のお母さんたち。
ステージと変わらないくらい、威勢のいい声が飛んでいた。