恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
先輩なのにそんな風に言っちゃって大丈夫かな……。
恐る恐る見ると、黒髪ロングと茶髪ショートの先輩は、赤い顔をして俯いていた。
そして、ムっとした顔をした後、あたしを睨みつけて校門に向う。
「睨むんなら俺睨めよ」
「ちょっと……、あんまりもめたりするの、よくないよ」
間に入るように注意する。
だけど、先輩たちには聞こえてなかったみたいでホっとしてると、都築くんがじっとあたしを見た。
「つーか、それよりどうすんの? 枠、ぽっかり空いてんだろ?」
「あ、うん……」
歯切れ悪く頷く。
こうなったのは、確かにあたしのせいじゃないとは言い切れない。
津田さんたちを押し切ってでも、あたしが確認するべきだったんだ。
先輩があたしに任せてくれたのに……。
周りを納得させてまで、あたしに……。
なのに、あたしのせいで……。