恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
先輩の笑顔が頭に浮かんできて、奥歯をキツく噛み締めた。
悔しさ。
自己嫌悪。
色んな感情が入り混じる。
どんなに考えても、空いた枠を埋められるような企画が思いつかない。
それに、これから人を集めて、必要なモノを集めてって考えると……。
できる事だって限られてくる。
手を上げて協力してくれるような人は、有志としてもう出てくれてるし、そうなってくるともう誰も……。
焦りと悔しさで、爪がてのひらに食い込むくらいにきつく両手を握り締めて俯いた。
「どうしよう……、先輩に迷惑かけちゃう」
本音が、口をついた。
それでも、なにか方法がないか必死に考えていると、少しの間黙っていた都築くんが副会長に聞く。
「副会長、本宮、どこにいるか知ってます?」
「え、本宮? えーっと、今は校内の見回りしてるハズだけど」