恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
5-4ってスコアになった時点で、副会長が笛を吹いた。
『っていうことで、この勝負、本宮会長の勝利です!!
拍手お願いしまーす』
わっと声が上がった後、大きな拍手がコートを包んだ。
膝に手をついて息を整える都築くんに、本宮先輩が近づく。
そして、顔をあげた都築くんと頭より少し高い位置でハイタッチする。
その様子にまた拍手が上がったところで、副会長が威勢よく言う。
『今から参加者を募集して、試合を行いたいと思います。
観客の方、生徒でも一般の方でも、先生方でも!
年齢性別問いません! 挙手でお願いします~』
数人がバっと手を上げて、それを追うように10人くらいの人が立候補する。
盛り上がっている観客を見て安心してからふと後ろを見ると、校舎の方に歩いていく都築くんの後ろ姿があった。