恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「……沢村?」
「ごめん……、なんか、安心して……っ」
本宮先輩に無理を言ってお願いした2時の枠が、あたしのせいでぶち壊しになっちゃって、どうしようかと思った。
考えても考えても何のアイデアも浮かばなくて、泣きそうになった。
すっごく不安で、怖かった。
それを、都築くんが助けてくれた。
嬉しかったのと安心したのが混ざって、どんどん涙が落ちる。
「ありがとう……、ホントに、ありがと……」
泣きながら言うと、都築くんは何も言わずにあたしの前に立った。
そして、さっきあたしが渡したタオルを、あたしの顔に押し付ける。
「汗くさくっても我慢しろよ」
押し付けられたタオルの間から見上げると、優しく微笑んだ都築くんが見えた。