恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「……でも、本宮、誰の告白も受けないんだろ。
好きになって、意味とかあんの?」
何も勘付かれないように、わざと冷たい言い方をした。
……だけど、その後すぐに後悔する。
キズつけたりしたかも、って。
けど、俺の心配とは反して、沢村は笑って俺を見上げた。
「だって、好きなんだもん。
意味とかなくても、好きだから」
思わず見とれるほどの笑顔で言われる。
少女マンガかよってツッコミたくなるくらいの、キラキラした笑顔。
あまりに真っ直ぐ見つめてくるから、しばらく、沢村の笑顔から目が離せなかった。
静かな風が裏庭に吹いて、沢村の髪をふわふわ揺らした。