恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
キャップを開けて、誤魔化すように笑いながら答える。
本宮は、そんな俺にふっと笑った後、自分の財布から取り出した金で俺と同じモノを買う。
そして、ガタン、と音を立てて落ちてきたペットボトルを取って一口飲んだ後、俺を見た。
「さっきの、唯のためだったんだろ?」
「ハメられたんだよ、沢村。
多分、津田と佐藤は最初から呼んでなかったんだと思う。
騙して、沢村が責められるように仕組んだんだろ」
ペットボトルを握り締める手に、勝手に力がこもる。
沢村が津田と佐藤を信じて、本宮に頼み込んでまでして空けてもらった時間。
それを……。
最初から騙すつもりだったんだと思うと、やるせない気持ちになって、深いため息が自然と口をついた。
「うぬぼれてるみたいだから、こんな事言うのもどーかと思うけど。
多分、俺のせい」
「まぁ、十中八九そうだろうな。
津田って子はよく知らないけど、佐藤はおまえに惚れ込んでたみたいだし」
「は?」