恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「とりあえず……、かなりアタマにきてるから、やり返す」

「は?」


思わず聞き返すと、沢村が顔をしかめる。


「だって、今回の事は、あたしだけじゃなくて生徒会も文化祭実行委員も、普通の生徒もお客さんも!

みんなに迷惑かけるところだったんだよ?!」

「そりゃそーだけど……」

「そんなの、許せないから、仕返しする。

お財布の事も今回の事も、こういう陰湿なやり方って気に入らないし。

それに多分、どこかで止めないとずっと繰り返されると思うし」

「けど仕返しって、どうやってすんだよ」


聞くと、沢村が考え込むようにピタっと黙る。

俺と本宮も黙って答えを待っていると、しばらく考えた後、沢村が俺をじっと見上げた。



< 179 / 448 >

この作品をシェア

pagetop