恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「それ、全然見せ付けられる内容じゃないじゃん」
「……」
「もっと、直接的なアピールでおびき寄せないと。
で、教室でしても違和感ないような仲良しアピール。
……あれ? って、考えると、こうして話してるだけでも結構いいアピールになって……って、えっ、なに?」
話してる途中に、あたしの手を掴んで引っ張った都築くんが、あたしを自分の前に立たせる。
何かと思って見てると、あたしの向きを変えさせた都築くんは、そのままあたしを膝の上に座らせて……。
一瞬なにが起きたのか分からなかったけど、都築くんが後ろからあたしのお腹に手を回したりするから、驚いて立ち上がった。
「不自然すぎるからっ! 教室でこんなのやってるなんて、バカップルだし!」
振り向いて言うと、都築くんは眉を寄せて、首を傾げる。
「でも、女って後ろから抱き締められるとか理想だって言うし。
そーいう場面見せ付けられたらアタマにくるんじゃねーの?」
「……それは、まぁ、そうかもしれないけど。
直接攻撃すぎない?」