恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
とりあえず。
沢村が人の事を簡単に信用しすぎるだとか、そういう事は置いといて。
つまり沢村は、俺の事をまるっきり男として見てないって、そーいう事か。
自分の気持ちを知ってるし、手を出される心配もない、ホントに友達だとか親戚みたいな、言葉だけの“男”。
……なんだよそれ。
「見た目はちょっと遊び人だけど」
「……うるせー」
楽しそうに笑う沢村。
肩下くらいで揺れる、ふわふわした髪。
犬みたいに丸っこい瞳。
……本宮だけを見つめる瞳。
その瞳が俺を捕らえて、にこっと笑うのを見て。
自然と顔つきが強張る。
なんか……、すげーイライラする。