恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
コクンと頷く。
なんで自分の唇まで噛んだのかって聞かれれば、イヤだと思えなかった自分を反省してだけど。
でも、今言った事も本当。
男としてのプライドをキズつけちゃったかなって。
っていうか、キスして噛み付かれたのなんか初めてだろうし、怒られるかな……。
そんな風に思ってたのに。
しかめっつらした都築くんが言ったのは、まったく別の事だった。
「別に、プライドとかの問題じゃねーし。
つーか、だとしても、完全に俺が悪いんだからおまえまで噛む事ないだろ。
バカじゃねーの?」
「人に無理やりキスしといて“バカ”?!
……え、っていうか、プライドの問題じゃないの?」
聞いても答えてくれない都築くん。
その横顔を見つめているうちに、ふと“答えかもしれない”考えが浮かんできて……。
「もしかして……、あたしの事好きとか?」
違うって思いながらも、半信半疑で聞いた。