恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「ほんと、ちょっとでいいから分けて欲しいよな、あのルックス。
そこにきて性格もいいとか……、俺だったら遊びたい放題するけど。
あんなモテんのに女の噂がいっさいないってのも、好感度アップなのかもな。
都築、本宮先輩と同中だろ? なんか知らない? 女関係の噂」
興味本位で聞いてくる松原をちらっと見た後、机の木目に視線を落とす。
「……さぁ。なんにもなかった気がするけど」
―――たったひとりとの噂を除いて。
「あ、そういえば、おまえも選ばれたんだろ? 生徒会会計に」
「……は?」
理解できなくて聞き返す。
松原は首を傾げながらもう一度同じ言葉を口にした。