恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「あたし、全然平気ですから!
……だから、謝らないでください」
「いや、今のは俺が……、」
「あたしは……、傍にいられるだけで十分ですから。
だって、そういう約束だったじゃないですか。
約束破ったのは、あたしなんだから、先輩は悪くないです」
「唯……、」
「先輩はあたしによくしてくれてます。
あたしの片思いなのに……、ホントは迷惑なのに、気を使って優しくしてくれて。
ホント、それだけで十分なんです。
泣いたりして、あたしの方こそ、すみません」
ペコっと頭を下げると、地面に落ちたカフェモカに気付く。
先輩のとあたしの。
ふたつのプラスチック容器が落ちてる。
そんなに残っていなかったからか、中身は外に出ていなかった。