恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「嘘っ! 都築くんが頭押さえつけてたから……っ、だから、あたし……っ」
「つーか、殴んのやめろって」
「だって、都築くんが変な事言うから……っ?」
「あぶね……っ」
膝立ちして俺をポカポカ殴っていた沢村が、前のめりにバランスを崩す。
支えようとした俺を巻き込んで、沢村はそのまま俺の上に乗っかるようにして倒れこんだ。
「いってぇ……」
コンクリートの部分に後頭部を打ったせいで、頭がガンガンする。
俺が呟いたのを聞いて、俺の上に倒れた沢村がガバっと顔を起こした。
「ごめんっ、大丈夫?!」
「あー……、平気。おまえは?」
「あたしは、全然……。都築くんがかばってくれたから、どこも……、」
「嘘つけ」
「ううん、ホントに、」
「痛かったくせに。……昨日とか」