恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*

「本宮と彩香見てて、本気の恋愛が怖くなったって言ったろ。

確かに、羨ましくもあった。

けど、俺にはあそこまでのめり込む自信もなかったし……、多分、リスクを背負う覚悟もなかった。

だから、適当に付き合える女とお互いにメリットしかないよーな付き合いしてただけ」

「……そうなんだ。

じゃあ、リスクを背負ってもいいって思えるような子に逢えたら、本気の恋愛したい？」


聞くと、都築くんは真剣な顔をした後、ふっと笑った。


「多分……、本気で好きになったら、リスクとかそんなん、考えてる暇もなく好きになってんじゃねーの？」

「あー、それはそうかも。

考えてから好きになれるんだったら……、多分、みんな苦しい恋なんかしないもんね」

「つーか、沢村が本宮を好きになったきっかけってなに？」

「きっかけ……、うーん」

「覚えてないとか？」


まさかって感じに顔をしかめて聞く都築くんに、首を振る。