恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「そうじゃなくて……、多分、何かしらきっかけはあったんだと思うけど……。
何かをしてくれたから、とかそういうんじゃなくて、気付いたら好きだったって感じだから。
突然、あれ?って、自分の気持ちに気付いて……。気付いたら、いつの間にか好きだったって感じだった。
っていうか、恋って多分そんな感じだと思う」
そう話した時、教室のドアが開く音がした。
瞬間的に都築くんと目を合わせて、そっと中を覗き込む。
そこには、教室のドアを閉めて周りを気にする……、佐藤さんがいた。
「……あ、あたしのロッカー開けた」
「おまえ、ロッカーん中片付けた?
破られて困るよーなモンとか入れてないよな?」
「大丈夫。いらないプリントとかと、あとプリクラだけ」