恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「本気の恋愛とかがそんな簡単に手に入るとは思ってねーし。

本宮とか沢村の想い方をずっと見てきたから」


都築くんは、あたしの手からプリクラを抜き取る。

さっき、佐藤さんが返してくれたプリクラを。



そして、自信あり気に笑った。

「ただ、俺はおまえみたいにキレイな恋愛しようとか思ってねーから。

奪ってでも手に入れる。

それだけ覚えとけ」


トクン、と胸が跳ねた時。

教室のドアが開いた。


バっと勢いよく振り向くと、そこにはさっき帰ったハズの佐藤さんがいた。


「あ、どうしたの? 忘れ物?」

「ううん。そうじゃなくて……、彩香先生の事なんだけど」




< 269 / 448 >

この作品をシェア

pagetop