恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
好きだから。
それを理由にするなら、あたしが選んだ答えは間違っているのかもしれない。
でも、どんなに間違ってても、キレイ事だって言われても。
あたしは、後悔しない道を選びたい。
真っ直ぐに先輩を想うためには、ここで逃げちゃダメだから。
先輩への気持ちは、キレイなまま持っていたい。
「先輩が、好きだから……」
これからが、先輩に彩香さんの事を伝えるっていう大事な時なのに。
今泣いてる場合じゃないのに。
勝手に涙が溢れてくるから、手の甲でそれを隠した。
「泣くほど好きか……、本宮が」
手の甲で目許を覆ったままコクンと頷く。
だけど、シンとした中にいたら、このまま涙が止まらなくなっちゃいそうだったから。
無理やり笑って、都築くんに言う。