恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「……そんな言い方……、ズルい」
そんな優しさ、ズルいよ。女ったらし。バカ都築。
いつもならポンポン出てくる言葉が、喉で詰まる。
再び熱くなる瞼。
都築くんの胸におでこをつけて、静かに涙を流した。
空からは、いつの間にか雨が落ちてきていた。
「やり方選んでるほど、余裕ねーし」
心の中には収まりきらなくなった色んな感情が、涙として形になる。
溢れて止まらない気持ち。
際限を知らない想い。
都築くんの優しい腕に抱き締められたまま、泣いた。