恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「ごめん……。でも俺、彩香以外考えられないから。

この3年で、それを思い知ったんだ」

「あたしだってそう。

でも、この恋愛には障害が大きすぎる。

亘の両親だって、もう私の顔なんか見たくないはずよ」

「―――俺が、あの家を捨てるって言っても障害は残ってる?」


先輩が言った言葉に、思わず息を飲んだ。


だって……、家を捨てるって……。

簡単に言える事じゃない。

でも……、先輩はきっとそれがどういう事なのかも分かって言ってる……。


“夢中になりすぎるのが怖い”

いつか都築くんがそんな意味合いの事を言っていたのを思い出した。


じっと先輩を見つめた後、彩香さんが言う。



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