恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「“告白されたの?”って聞いたのっ!」

「あ、そっちか……」

「キスって……、信じられない!

尚哉の事好きじゃないくせに!!」


背中が壁に埋まるんじゃないかってくらいに詰め寄られる。

他の生徒からの、同情と好機の眼差しが痛いんですけど……。


「言ってたよね? 尚哉の事好きじゃないって!」

「え……、好きじゃないとは言ってないよ」


そう答えてからハっとする。


咄嗟に言っちゃったけど……。

津田さんの興奮状態を考えれば、絶対に黙って頷いておくべきだった。


「もしかして……、尚哉の事、好きなの?」


でも答えちゃったもんはもうどうしょうもないし。

諦めて本音で話す。


< 321 / 448 >

この作品をシェア

pagetop