恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


っていうかその前に。

先輩って、都築くんの事好きなの?

文化祭の会議の時は、本宮先輩の事気に入ってなかったっけ?

だからあたしの悪口言ったんじゃないの?


……全部、軽い気持ちだとか?


色々考えながら見ていると、クスっと笑った先輩が都築くんに手を伸ばす。

先輩の指先が都築くんの鎖骨あたりに触れた途端、意味の分からないイライラを感じた。

面白くないっていうか……、そんな感じ。


なんでだろ、なんて考えながら顔をしかめていると、急に上半身を起こした都築くんが先輩の手を振り払った。


「俺、風邪でダルいんだけど。

それに、襲われるのは趣味じゃねー」

「ふふ、襲う方が好きって事?」


期待からなのか、うっとりした顔で目をキラキラさせる先輩を見てると、イライラが増す。

都築くんはそんな先輩を見た後、にっと口の端を上げて笑った。



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