恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「なに?」
「無理して笑ってんじゃねーかなって」
「見たとおり、元気だよ。風邪ももうすっかりよくなったし」
「心配してんのはそっちじゃないって分かってんだろ」
都築くんに言われて、戸惑いながらも笑って見上げた。
「先輩の事は……、なんでだか、結構大丈夫なんだよね。
自分でも不思議なんだけど」
「実感が湧かないとか?」
「それもあるのかもしれないけど。
なんだろ。ポッカリ穴が開いてはいるんだけど……、でも、笑えなくなるとか、そこまでじゃなくて。
2年前、元カレと別れた時には泣いてばっかいたのに、今回はそうでもないし。
振られ慣れちゃったとかかな」
笑いながら言うと、都築くんが顔をしかめる。
あたしが嘘ついてるんじゃないかって、本当はツラいのを隠してるんじゃないかって。
そう心配してくれてるのが分かって、また笑う。