恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
ドキドキする胸を誤魔化すように言うと、都築くんが笑う。
「言ったろ、覚悟しとけって。
泣く暇なんかねーくらい、追い回してやるよ」
強引な言葉なのに。
憎たらしいくらい、自信たっぷりなのに。
都築くんの優しさが伝わってきたのが分かっちゃって、胸が熱くなる。
「ありがとう……」
素直な気持ちだった。
本宮先輩以外の人に好かれたって、迷惑なだけだって思ってたのに……。
なぐさめてくれてるように感じて、都築くんの胸におでこをつける。
「別に」って、ぶっきらぼうに答えた都築くんが、あたしの背中に回した手に力を込めた。
ギュっと抱き締める腕に心地よさとドキドキを感じながら、しばらく都築くんの胸の音に耳を済ませていた。