恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


―――そして。


夏休みが終わって、2学期に入って。

夏休み同様、10月にやる予定の体育大会の準備に追われてる毎日。


相変わらず沢村は笑ってる。

本宮に振られた事なんか忘れたみたいに、いつも通りの元気と笑顔で。


「あ、先輩っ! それあたしがやります!

資料室でいいんですよね?」

「でも結構重いから俺が……、」

「いえ、大丈夫ですから!」


本宮が持ちあげたダンボールを強引に奪った沢村が、そのままドアに向かう。

本宮は、そんな沢村の後ろ姿を不思議そうに見た後、俺を振り返った。


「唯、おかしくないか?」

「……無理してんじゃねーの?」



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