恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
ゆっくりと顔を上げると、微笑んでいる先輩と目が合った。
あたしが好きだったのは、先輩のハズなのに……。
なんで……?
元カレを忘れるのに1年もかかったのに……、もう気持ちが変わっちゃうなんてありえるの?
自分がどれだけ一直線だか知ってるからこそ、自分の気持ちの変化が信じられない。
だから、夏休み頃からずっと、自分の気持ちを否定ばっかして誤魔化してきた。
でも……。
なら、なんで。
今、都築くんに会いたいって思うの―――……?
夏休み中、会いたいって思うのが先輩じゃなくて都築くんだったの?
その答えを知ってるみたいに、身体が勝手に走り出そうとしてる。
目の前に先輩がいるのに。
都築くんを求めて。