恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「……あれ?!」
教室に戻ってみても、都築くんの姿はなかった。
放課後だし、帰ってても当たり前だけど……。
でも、なんとなくだけど、待っててくれてるかもって思ってたのに。
なんだかガッカリした気持ちになってから、ハっとする。
もしかしたら、裏庭かも……っ。
今まで何時間も、ふたりで過ごした裏庭。
きっといるハズ……!!
生徒会室に置きっぱなしになってるカバンも持たずに、また走り出す。
生徒のほとんどいなくなった校舎を思いっきり走って、バスケ部やバレー部のボールの音が響く体育館横を抜けて。
息が切れるくらい必死に走って、やっと裏庭に辿り着いた。