恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
あたしはやっぱり。
都築くんが好きなんだ。
「……沢村?」
カバンを差し出す都築くんの手を、ギュッと握る。
都築くんは不思議そうにあたしを見ていた。
「あたし……、あんなに先輩先輩言ってたから、こんな事言ったら軽い女だって思われるかもしれないけど……。
でも、本当の気持ちだから言う」
じっと見上げると、少しだけ眉を潜めた都築くんと目が合う。
都築くんの手を握ったまま、ドキドキする胸に急かされる様に口を開いた。
「あたし、都築くんが好き。
気付いたら……、いつの間にか好きになってた」
都築くんの目が、驚きから大きくなる。
緊張から、さっきよりもドキドキが速くなる。
それでも目を逸らさずに見つめていると、都築くんの顔が真剣になったのが分かった。