恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「おまえ、ハッキリ言いすぎだろ……。こっちが照れるし」

「だって、都築くんが挑発したんじゃんっ!」


都築くんの腕の中でもごもご言うと、あたしの髪に顔を埋めた都築くんが耳元で言う。


「抱き締めてほしいのも、キスして欲しいのも、俺だけ?」

「……うん」


直接耳に注ぎ込まれる声が、あたしの思考回路だとかその辺の機能全部を溶かしていくみたいだった。


あたしの髪に差し込んだ左手。

背中に回された右手。


両方にきつくきつく抱き締められて、胸の内側までどんどん苦しくなっていく。


腕を緩めた都築くんが、あたしのおでこに自分のおでこをくっつける。

鼻先がくっつくくらいの距離にいる都築くんが、かすかに微笑んで。

あたしの顎に指をかけて、そして。


ゆっくりと唇が重なった。



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