恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


『やめてよ! 気持ち悪いっ』って。

その後、安心したのと嬉しいのとで、泣きそうになってるあたしを見て、津田さんが呆れたように笑った。



そんな事があったのが2週間前。

宣言どおり、津田さんからの嫌がらせは一度も受けていない。


「これ、もう使えないんじゃない?」


津田さんが教科書をパラパラめくりながら言う。

マジックで落書きされた教科書は、8割方読めるけど……。

このまま使うにはちょっと抵抗があるかも。


誰かに見られたりしたらすぐバレちゃうし、それが都築くんの耳に入るかもしれない。


「使えなくはないけど、都築くんが気付いちゃったらマズイかな」

「だから言えばいいだけの話でしょ」




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