恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「随分嫌がらせ受けてるみたいだけど……、都築くんには言ってないの?
言えば、解決するんじゃないの?」
「……うん。でも女同士の事だし。あたしにも非があるから」
本宮先輩を好きだった事を、“非”だなんて思いたくないけど。
都築くんを好きだった子からすれば、そこが気に入らないって事だし。
「そのうち……、あまりにもひどい嫌がらせでも受けたら、都築くんにも相談するよ」
津田さんも佐藤さんも、都築くんが好きなのに、あたしの事を心配してくれてて。
ついさっき折れそうになってた気持ちを持ち直す。
嫌がらせとかには強い方だと思ってるけど、さすがに最近は落ち込んだりもしてて。
けど、こうやって心配してくれる姿を見ると、嬉しくなる。
……しかしあたし。
ライバルに心配されるほどいじめられてるのかな。
笑顔が苦笑いに変わりそうになったあたしを、佐藤さんがじっと見た。