恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「勘違いだったらごめんね」って言った佐藤さんが、じっとあたしを見て黙る。

あたしの答えを待ってるみたいに。


別に誤魔化すつもりもないけど……。

佐藤さんの目には、全部バレてるみたいだった。


「頼るのが苦手っていうのもあるんだけど……。

あ、ほら、あたし割りとなんでもひとりで突っ込んでいくタイプだし。
女同士の事で彼氏に頼るとか、どうかなっていうのもあるから」


ポリシーなんていうとおおげさだけど。


「あとは……、せっかく都築くんと過ごせる時間を、イヤな話で使っちゃいたくないんだよね。
一緒にいる時は、楽しく過ごしたい」


それは、元カレとの事とか、本宮先輩との事が関係してるのかもしれない。


一緒にいても、ただ苦しいだけになっちゃった元カレとの関係。

一緒にいても、すごく遠かった本宮先輩。


だから、今、都築くんと一緒にいられる事が、すごく幸せに思えて仕方なくて。

今の関係を壊したくなくて……。




< 394 / 448 >

この作品をシェア

pagetop