恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「違う違う。教科書はもう誰かがやってたらしいから、ロッカーに入ってたジャージ破いたんだって」
「うわー」
「実際やられたら超凹むよねー。それに絶対に困るし。
あと、靴隠すとかねー。
悪口とか言っても、あいつ図太そうだし、凹まなそーじゃん。
そうなると、確実に困りそーな事しないと手ごたえないしね」
2階まである図書室は、2階部分の真ん中は大きく吹き抜けになってる。
吹き抜けの回りには胸くらいの高さの柵があって、3ヶ所に1階から細い階段がかかってる作り。
俺がいるのは、そのうちのひとつの階段脇にあるイス。
教室掃除の唯を待ってる間、退屈しのぎで入っただけだったのに。
聞こえてきた会話に、広げていた本を閉じて隣のイスに置く。