恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
◇……かわいいかも。
┗唯SIDE
【唯SIDE】
「あ」
生徒会室を出て、渡り廊下に差し掛かった時。
都築くんを見つけた。
会議が終わるなりさっさと出て行っちゃったから、とっくに帰ったかと思ってたのに。
近づくと、あたしに気付いた都築くんがこっちを見た。
見たっていうか……、見つめられてる?
睨まれてるの……?
そう勘違いするくらいに強い眼差しで見てくるから、ドギマギする。
「……なに? なんか睨んでる?」
びくびくしながら聞くと、都築くんは「……別に」なんて言いながら顔をぷいっと背けた。
都築くんも帰るみたいだから、必然的に玄関まで一緒で。
気まずさを感じながらも会話する事なく、玄関までの階段を下りる。