恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
他の女に嫌がらせされたとしても、唯はきっとギリギリまで俺には頼らない。
誰かを真剣に好きになれる唯だからこそ、他のヤツらの気持ちも大事にして、真っ向勝負に出る。
俺には、何も言わないで。
こないだの頬のキズは、その一部にしか過ぎない。
らしいって言えばそれまでの話だけど、それは友達関係だった3週間前まで。
付き合ってる今、簡単に聞き流せるような話じゃない。
「でもいいじゃん。言わないでくれるならもっとハードな事もできそーだし」
「あー、例のねー」
「そう。沢村どっかに閉じ込めてやろうっていうヤツ」
「結局どっちにするの? 体育倉庫? 裏庭物置?」
「それがさー、今バスケ部かなり練習遅くまでやってるから体育倉庫は難しそうなんだよねー。
しかも物置も、鍵盗むのが難しそうでさー。
で、今のとこ、放送室とかにしようかなって話になってるんだけど」
……閉じ込めるって小学生かよ。
ふざけんな。