恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


正直に言わないって事は、佐藤に呼び出されてシメられたからか?

でも、だったら佐藤と話した事自体を俺に話さないだろうし。


何度となくされてる嫌がらせを、今まで一度も話さないみたいに。


「ありがとね」

「なにが?」

「心配してくれてるの、分かるから」


本宮の時といい、ホントにいじらしいくらいに健気で一途で。

こんな小さい身体で、色んな事に耐えてる。


本宮の時はまだよかった。

唯が本宮を追いかけてる時は、俺には素直に弱音を吐いたから。


けど、今は……。

付き合いだしてから、唯は一度も俺に頼ろうとしない。


いつもひとりで耐えるだけで、俺には弱い部分を少しも見せない。






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