恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「ん……、」
親指で唯の唇を割ってゆっくりと舌を合わせると、唯の肩が小さく揺れる。
「は……、都築、く……っ」
「……唯」
煽られた感情に全部任せて、唯の身体に触れる。
……でも。
ブラウスのボタンを2つ外して手を忍ばせたところで、ぐっと自分自身を抑えた。
「……都築くん?」
キスを終わりにした俺を、唯が不思議そうに呼ぶ。
……誘うような声で。
まだ触れそうな位置にある唇にもう一度キスをしてから、唯を抱き締めた。
「こんなテキトーな場所で、唯に触りたくねーからやめる。
……耐えんの結構キツいんだから、こーいう場所で二度と煽んなよな」
唯はしばらく黙った後、ふっと笑って、嬉しそうに「ありがと……」って呟いた。