恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「猫って、1日に何回ご飯あげればいいの?」
都築くんがちぎったパン。
子猫がそれを食べるのを見ながら聞く。
パンを小さくちぎり終わった都築くんは、軽く両手を叩いて猫を見つめた。
「大人になったら1日に2回とかでいいらしいけど、こいつ、まだ小さいから。
何回かは分かんねーけど……。
1度にあんまりやりすぎても吐いたりするから、理想は少ない量を数回ってとこなんだと思うけど」
「……よく知ってるね。調べたの?」
都築くんはまた少しバツの悪そうな顔をしたけど、「今はケータイで何でも調べられるから」って認める。
それを見て、なんとなくだけど、先輩が都築くんを気に入ってる意味が分かったような気がした。
普段は悪ぶってツンツンしてるイメージなのに。
ちょっと遊んでるんじゃないかなって思うような外見なのに。
こんな風に優しい一面とか、笑顔とか見ちゃうと……。
なんていうか、憎めない。
っていうか、ぶっちゃけ可愛い。