恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*



「猫って、1日に何回ご飯あげればいいの?」


都築くんがちぎったパン。

子猫がそれを食べるのを見ながら聞く。


パンを小さくちぎり終わった都築くんは、軽く両手を叩いて猫を見つめた。


「大人になったら1日に2回とかでいいらしいけど、こいつ、まだ小さいから。

何回かは分かんねーけど……。

1度にあんまりやりすぎても吐いたりするから、理想は少ない量を数回ってとこなんだと思うけど」

「……よく知ってるね。調べたの?」


都築くんはまた少しバツの悪そうな顔をしたけど、「今はケータイで何でも調べられるから」って認める。


それを見て、なんとなくだけど、先輩が都築くんを気に入ってる意味が分かったような気がした。


普段は悪ぶってツンツンしてるイメージなのに。

ちょっと遊んでるんじゃないかなって思うような外見なのに。


こんな風に優しい一面とか、笑顔とか見ちゃうと……。

なんていうか、憎めない。

っていうか、ぶっちゃけ可愛い。



< 45 / 448 >

この作品をシェア

pagetop