恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「本当なら、こうやってエサやるとか、いい事じゃねーんだろうけど」
「……ずっと、あげられるわけじゃないから?」
「そう。だから、こいつ見つけた時も2,3日は放っておいた。
けど、日に日に弱ってくのが目に見えて分かったから……それで。
無責任な事やっんのは分かってんだけど」
そう言った都築くんの横顔は寂しそうだった。
けど、じゃれてきた子猫に気付いた途端、ふわっとした優しい顔になる。
「じゃあ、飼い主探そうよ」
「は?」
「ほら、せっかくあたし達生徒会役員なわけだし!
本宮先輩にも頼んで、全校生徒の中で誰か飼ってもらえないか呼びかけてみるとか」
にこっと笑って言うと、都築くんは微妙な顔をした。
そんな事できんのかよって、疑ってるような、そんな顔。