恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
そう言って、都築くんは子猫をゴロゴロあやしながら、また微笑む。
隣にしゃがんでその光景を眺めているうちに、あたしまでほんわかした気持ちになっていく。
いつもツンツンしてるくせに。
そこら中の女の子をつまみ食いしてるとか、そんな噂があるくせに。
そんな都築くんがこんな風に優しく笑って、
子猫のご飯のために裏庭に足を運んでたなんて。
ちょっとチャラく見ちゃうけど、見た目もいいし。
都築くんって、いいヤツだしいい男なんだなー。
……とか、口に出したりしたら睨まれそうだから、言わないけど。
「そういうところ、クラスでももっと見せればいいのに。
そうすれば、今以上にモテるよ、きっと。
子供とか動物に優しい男はモテるらしいから」
子猫をあやしていた都築くんは、あたしをじっと見て。
それから、挑発するような顔で笑った。