恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
不貞腐れながら白状すると、都築くんはじっとあたしを見た後聞く。
「じゃあもうやめれば? 可能性ないって思い知ったんだろ?
本宮は……、多分、これからも誰の告白も受け入れない。
10年単位とかで考えてんなら止めねーけど、そんな待てないだろ」
「10年かー……さすがに長いね」
ははって笑ってから、両手で抱えるようにしている膝に顎をくっつける。
「“傍にいたい”、そう思ったから先輩の傍にいるのに……。
一緒にいればいるほど、“やっぱり付き合いたい”とか“彼女になりたい”とか。
そういうズルい気持ちも出てきちゃうんだよね」
「別にズルくねーだろ、それ。普通思うんじゃねーの?」
「でも、“傍にいるだけだから”って言ってやっと許してもらえたのに、そういう気持ちがバレたら……。
先輩から“こういう関係、やっぱりやめよう”って言われちゃうんじゃないかなって。
それを考えただけで……、怖くて仕方なくなる」
「……」
「恋愛してると、色々忙しいよね。頭の中が」