恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
『傍にいるだけでいいから』
そんな約束をしたのは、そうしないと先輩の傍にいられないと思ったから。
たまに、この子猫みたいに甘えさせてもらえればそれでいいと思ってた。
想い返してもらえなくても、せめて傍にいたいって。
けど……。
一緒にいればいるほど、望む事が多くなって、際限なく生み出される“好き”って気持ちがあふれ出しそうになる。
「沢村が過去にしてやればいーじゃん」
都築くんが言うから、ははって笑ってから目を伏せた。
風が、あたしの髪を揺らして顔を隠す。
「そうできるように頑張ってるんだけどなー……」
そう言ってから、都築くんを見た。
あたしの視線に気付いた都築くんも、こっちを見る。