恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「あたし、ポスター用紙とマジック持ってくるね。

都築くんは、図書室行ってくれる?

アルバムコーナーから、文化祭の写真、何枚かコピーしてきてくれる?」

「ああ」

「じゃあ、教室でね」


さっさと決めた沢村は、生徒会室から逃げるようにして出て行った。

まだ、本宮はいるのに。


やっぱ、おかしいよな、あいつ。

散々本宮の周りをちょろちょろしてたくせに、急にあんな態度……。


こないだの彩香の話をやっぱり気にしてんのかも。

そんな風に思いながら席を立つと、本宮に声をかけられた。


「尚哉。ちょっと話せるか?」

「……髪とピアスなら直すつもりないけど」

「今日は別件」


笑いながら言った本宮と一緒に、生徒会室を出た。





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