恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「おまえ、言いたい放題だな。

……たまにサボったりするほうが、健全な高校生っぽいだろ」

「それに、女の子と遊びまくってるとか噂もあったし。

“浅く広く遊びの付き合い”してるって。それは本当だったみたいだけど」

「……健全な男子高生だし、そんなもんだろ」

「“健全な普通の男子高生”は、遊びまくりたくてもできないんだよ。

なのに、都築くんはカッコいいからそれができちゃうだけで。

男子から見たら羨ましい限りだよね」


沢村が“文化祭、有志募集”の文字の周りを、星で囲っていく。

大きさの違う星をキレイに散りばめていく沢村には、感心するばかりだった。


「でも、ちゃんと相手を見て遊んでるのは、エライと思う」


俺が“面と向って好きとか言ってくる女は苦手”とか言ったのを覚えていたのか。

星を書きながら言う。


< 94 / 448 >

この作品をシェア

pagetop