恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「なのに、ひどい事言っちゃったから……、罪悪感」
落ち込んだ気持ちを誤魔化すように苦笑いする沢村。
何も言えずにいると、ペンを片付けた後、沢村が立ち上がった。
「んー……」と、小さな声を出して背伸びをした沢村が、俺に笑いかける。
「よく分からないんだけどね。
そんな風に考えてたら、今でも本宮先輩と彩香さんって同じ気持ちなんじゃないかな、とか思えちゃって」
「同じって?」
「本宮先輩が彩香さんを忘れられないみたいに、彩香さんも同じなんじゃないかって。
同じように想い合ってたなら、そうかもしれないでしょ?
そんなに大切な人だったなら、忘れられなくたって不思議じゃないし。
そしたら……、あたし、邪魔なんじゃないかなって」
「……だから、本宮の事避けてたとか?」
聞くと、沢村は困り顔で微笑む。
どうしたらいいのか分からないって、うったえてるような顔だった。