ひとかけらの恋
お母さんは紗季に、ご飯を食べるようにすすめたが紗季はおおいそぎでランドセルを背負いながら、お母さんに言った。

「食べてる時間ないよ。それじゃいってきまーす。」

「紗季!!」

私は玄関で靴を履いている紗季に言った。

「紗季も今日から6年生なんだから、頑張りなよ!」

「うん!!」

紗季はそう言って笑い、学校へと向かって行った。

「美晴ー。あんたも早く朝ご飯食べないと、遅刻するわよ。」
家の中からお母さんが呼んできた。

「うん。」

私はそう言って返事をして、家の中に行き少し冷めた朝食を食べた。


9時まで後15分になった頃、私はお母さんの車に乗って中学校へと向かったのだった。

学校に着くと、校門のところでクラス表をもらい、自分の名前や小学校時代の友達の名前を探した。

「それじゃあ美晴、お母さんは体育館に行ってるから、美晴も教室に行くのよ。」
お母さんはそう言って体育館へと向かって行った。





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