ひとかけらの恋
とても無邪気に笑う男の子。

私はその男の子に一目ぼれした。

その男の子は、自己紹介の時もおもいきりの笑顔で「辻島翔です!!」って言っていた。
私はあの日から、ずっと翔が好きなんだ。

そう。
これが私の初恋だった。


あれから6年もたつのかぁ…。ずっと片思いだもんなぁ…。

私は桜を見ながら、ぼーっとしていた。

そういや、翔は何組だっけ。

私は翔の名前を探していた。

クラス表の中から必至に探した末、4組だった。

4組かぁ。

「2組の人はこっちに並んでー。」

3年生の人が「2組」と書かれたボードを持って叫んでいる。

私はその列に並んだ。
並ぶと昇降口で靴を履き替える。

そして、階段を登り教室まで案内された。

とりあえず、教室で待っておくらしい。

私はとりあえず席についてぼーっとしていた。

「あっ。美晴同じクラスだね。」

私はいきなり声をかけられたので、少しおどろいてしまった。

私の席の横に立って声をかけたのは江里香だった。





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