君が隣にいる意味を教えて
第2章【軽いオトコ】
そう、卒業式の夜
皆で集まったとき
私の好きな人の話となった。
「〇〇ってさぁ、カッコいいよね〜」
ドキッとする。
そういや私、誰にもその人が好きと言ってないや。
皆、驚くかな?
「ああ、もうそいつ1つ上の先輩とやったらしいよ」
私の中のガラスが割れる音。
「マジ?」
「マジマジ。本人が言ってた」
―バカだ。
本当にバカだ、私。
男なんて信じられない。
女は性欲の快感を味わえる道具にしか思ってないんだ。
なんで私…
恋しちゃったんだろう…。
「そういや志穂って誰に告白するの?」
「やっぱ私はいいや」
このときから
男に幻想を抱くなんてやめようと思った。