僕等が見つけた夏休み

「…だから、どこ行くの。」
「ついたら教える！」
思わず、ため息が漏れる。
小学校生活最後の夏休みに、なぜ、こいつと遊ばなければならないのか。


「ほら！霧と隼人と颯太も来るって言ってるし！」

相沢霧。的場隼人。龍己颯太。
この３人もいつも一緒に居ていたやつだ。


「…帰るね。」
言葉を返すのも面倒くさくなり、早く帰ために会話を切る。
何か言い返される前にさっさとこの場を去ろう。

「…今日こそは待ってるからな～！あの公園だから！」
　無駄に大きい声は、僕の耳にもしっかり届いた。