先生のバイク
「・・・恋だな」


「っへ??」



学校の昼休憩中。

みんなが静かに本を読んでいる図書室の中で、
大親友の杏奈に、こっそりそう言われた。



「なっなんで??
  
 やっぱそーなの???」

「そりゃそうでしょ!!
 だって、花の場合、

 目があうと、ドキドキする、

 ってか、その人を見つけただけで、ドキドキする、

 話してる時の返事、全部が嬉しいし、たまに、キュンってなる。
 
 でしょ??」


「うん、そうなんですよぉ」


「それは、恋なんだよ。
 花はバカじゃけん、気付いてなっかたんだろうけど・・・。」


「バッバカとかゆーな!!!」

「だってぇ~・・・」


大親友の杏奈は、しっかり者で、姉キャラ。
3年生の彼氏がいる。
同じ、陸上部ならしい・・・。



「ってか、ぶっちゃけ誰なわけ~?」

「へっ??」

「相談相手になってやったんだから、誰かぐらい教えなさいよぉ~!!」

「あっ、そうだよね!
 でも、杏奈、知らないよ」

「他校ってこと??」

「他校っていうか、年上・・・。十歳ぐらい・・・。」

「もしかして、まさかの・・・!」

「塾の・・・先生・・・


 きゃぁぁぁ!!!言っちゃった!!」


「塾の・・・先生・・・かぁ・・・」



杏奈の顔が曇った。

 
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